2009年3月、目白にオープンした靴修理の専門店「靴修理工房グルー」。元広告デザイナーから靴職人へ異色のキャリアを持つ代永勉 氏がお一人で営まれている。「お客様の靴だけを見るのではなく、お客様のライフスタイルを汲み取った上での修理のご提案を常に心がけています。」というお言葉通り、その修理の腕や接客の評判は高く、常連さんが後を絶たない。またご主人のファッションセンスが抜群で、お客さんもお洒落にこだわりのある方が多く、インスタグラムを見ていてもファッション誌を眺めているかのようなクオリティだ。店内にも選び抜かれた古着や靴などを販売されている。今回は、そんな同ショップについてご紹介する。

「まるでドクター。大切な靴を診てくれます。メーカーや他の修理店で断られたら、こちらに一度持参してみてっ！この店が在る限り大好きな靴が生き延びてくれるから、凄く頼りにしています。」「こちらで直して頂いた部分は、純正の正規部品より頑丈なのでは？と思うほどの期間、靴が頑張ってくれます。」と、とにかく評判の高いこちらのショップ。靴をこよなく愛するご店主が「流れ作業はしない」というスタンスのもと、お1人で全ての修理、受付、運営業務を行っておられる。

ショップはJR池袋駅と目白駅のちょうど中間地点に位置している。どちらかというと、目白駅からのほうが行きやすい。目白駅前から池袋方面へ、上り屋敷通りを線路沿いにまっすぐ進み、西武池袋線を越えて1ブロック目にある。お洒落なBGMに板張りの床、ゆったりした接客用のソファ、店内を満たす革の香り。そのオシャレな空間に、訪れた人はまず、魅了されてしまう。ちなみにこちらの工房では、オーナーが見繕ったセンス溢れる服や靴の販売も行っている。（一部オンラインストアからも購入可能）

「靴を修理に出すということは一見、特別なことのように思われがちですが、美容室を選ぶ時と同じように、ライフスタイルの一部としてお直しを皆さんの生活に取り入れていただけたらいいですね。」と語るご主人。修理に持ち込まれるのは、”ジョン・ロブ”、”E・グリーン”、”オールデン”、”J.Mウェストン”、”ベルルッティ”など高級紳士ドレスシューズをメインに、ワークブーツ、婦人靴、スニーカーまで幅広く対応。修理はオールソール、カスタマイズやリメイクはもちろん、クリーニング、カラーリング(色染め)、靴磨き(ハイシャイン)まで、ハイクオリティな技術とセンスで、靴のトータルケアを行っている。

こちらは"チャーチ"の伝統的なハンドステッチの工程が今でも残る、ダービー型のレースアップシューズ「SHANNON(シャノン)」。ビブラムハーフソールとビンテージスチールを装着したもの。何とも美しい仕上がりだ。

革靴だけではない。スニーカーのソール交換も行っている。こちらはニューヨークで購入されたという”NIKE”のヴィンテースニーカーだが、エアークッションソールが加水分解でボロボロの状態だった。

これをVibram社の最新のソールを採用して生まれ変わらせている。腕とセンスのなせる技である。ただし、このカスタムは時間と予算がたっぷりある方のみにおススメとのこと…。）

このように、大切な靴を好みに応じてリペアできるようオーナー自らが直接受付・診断をしてくれ、カウンセリングの中で材料や修理方法の提案をしてくださるため、お気に入りが思い通りに甦る楽しさを是非体感することができる。

お値段は、紳士靴カカト（トップリフト）ラバー交換は2,500円～、婦人靴ピンヒール/カカト交換は1,000円～、靴磨き（ノーマル、ローカット）は1,000円～と、決して高価ではない。としたら、確かな腕を持つこちらの工房にお願いしたくなるというもの。ちなみにこちらは郵送にて修理、クリーニング、磨きなど 全てのサービスを受け付けてくれるので、気になった方は、まずメールやお電話にて問い合わせをしてみよう。修理やメンテナンスの受付は金曜日〜月曜日まで。作業時間を確保するべく、定休日を週3日にしているそうだ。詳しくはホームページを参照されたい。

修理を超えた満足感が得られるショップである。
大切な靴やかばんの修理なら、ぜひ、こちらの工房へ。

目白・靴修理専門店 | 靴修理工房グルー
電話・FAX：03-3986-1750
住所：〒171-0021 東京都豊島区西池袋2-23-15 ホワイトビレッジ目白102
営業時間：11:00〜20:00（火、水、木曜定休）
アクセス：JR目白駅、池袋駅より徒歩5分
　　　　　目白駅からは交番を背に線路沿いに徒歩5分程で着きます。