まずスニーカー。遠目から見れば普通に見えても、そのアッパーやソールは一眼みると「？？」という強烈なインパクトを残す。そう、型に粘土を使っているのである。その存在感たるや。

1997年、シューズブランドとしてスタートしたファッションブランド”メゾン ミハラヤスヒロ(Maison MIHARA YASUHIRO)”。年々増してゆく、オトナの遊び心が弾けるそのデザインは、日本のみならず世界でも注目を浴び続けており、近年では洋服のイメージが強い同ブランド。実はシューズブランドとしてスタートしたということは、意外に知られていないのではないだろうか。靴と言っても、他のブランドの靴とは一味も二味も違う”ミハラヤスヒロ”のシューズは、どれ1つとっても非常にユニーク。既存の枠にとらわれない発想は服だけではなく靴にも遺憾無く発揮されている。今回は、そんな同ブランドが2016年3月に表参道ヒルズにオープンした「メゾンミハラヤスヒロ表参道ヒルズ」をご紹介する。

ショップは、表参道ヒルズの地下1階。メインエントランス傍にある階段から降りた正面に位置しており、差し込む光を最大限に取り入れられるよう、ガラス張りで暖かいインテリアが目を引くショップとなっている。

内装のコンセプトは、デザイナーである三原自身が訪れたイタリアやドイツの地方にある工房の記憶を元に再現しており、木材を使った暖色系のショップ内は絶妙に調整された寒色系のライトによってモードな雰囲気を醸し出す絶妙のハーモニーを奏でている。ショップ自体が”作品”という感じ。

さらに、ショップ自体が靴作りの現場であり、オーダーメイドや修理を手がけるアトリエも併設している。2016-17年秋冬シーズンから、コレクションラインを新たなブランド名としてリスタートした同ブランド。こちらの旗艦店では、この最新コレクションはもちろん、ベーシックを追求した「ミハラ ヤスヒロ」、希少なヴィンテージを解体し再構築する「ミハラ ヤスヒロ モディファイド」、アイコニックな意匠を取り入れた「ミハラ ヤスヒロ ビジネス ライン」と、全ラインナップを取り揃えている。

そんなラインナップもさることながら、こちらのショップで最もフィーチャーされていると感じるのは、やはり「靴」なのである。エントランスに、洋服の下に、壁という壁に、もちろんシューズラックに、ディスプレイ棚にと、とにかく靴が全面に飾られており、入口正面にあるシューズアトリエも相まって、見事な工房感が醸し出されている。

革靴に至っても、もちろん一筋縄ではいかない。踵にビリヤード玉を使ってみたり、ソールを二重にしてみたり。こちらの工房ではオーダーメイドや修理も承っており、本格的な靴職人の方が常駐して靴づくりを間近にみることができるのである。

ちょっとソールが厚くて歩きにくいのでは？という疑問もあるのだが、そこはシューズブランド。しっくりと足にフィットするよう調整されている。「人と違うものを身につけたい」「遊び心を体現したい！」と思われる方にはぴったりの、”ミハラヤスヒロ”の靴。

写真で見るだけでは、この感動は伝わるまい。
ぜひショップを訪れて、手にふれ、試し履きをしていただきたい。
大袈裟ではなく、人生が変わるような、毎日を楽しくしてくれる靴が見つかること請け合いである。

Maison MIHARA YASUHIRO 表参道ヒルズ店
住所：東京都渋谷区神宮前4-12-10 表参道ヒルズ本館B1F
営業時間：11:00～20:00
電話：03-5770-3291
取り扱いライン：
・メンズ
メゾン ミハラ ヤスヒロ、ミハラ ヤスヒロ、ミハラ ヤスヒロ ビジネス ライン、ミハラ ヤスヒロ モディファイド
・ウィメンズ
メゾン ミハラ ヤスヒロ、ミハラ ヤスヒロ、ミハラ ヤスヒロ モディファイド