#‌グレンソン(Grenson)ーブランド図鑑 vol.156

イギリスで長きに渡り愛され続けている、歴史ある高級紳士靴ブランド“グレンソン(Grenson)”。今回は、「リペアしながら長く履ける革靴」という理念を基に1866年に創業された同ブランドをご紹介する。

出典元:photo by grensonshoes

イギリスで長きに渡り愛され続けている、歴史ある高級紳士靴ブランド“グレンソン(Grenson)”。今回は、「リペアしながら長く履ける革靴」という理念を基に1866年に創業された同ブランドをご紹介する。

目次

ブランドのなりたち

"グレンソン(Grenson)"は、1866年、靴職人であるウィリアム・グリーン氏によってイギリス・ノーサンプトンシャー州ラシュデンに開いた小さな工房からスタートした。その小さな工房にはやがて多くの職人が集まり、事業は順調に発展。中でも1974年に製作されたアメリカ映画『華麗なるギャツビー』において、衣装を担当したラルフ・ローレン氏のセレクトにより、劇中に"グレンソン(Grenson)"の靴が登場したことで、日本をはじめとする世界中から大きな注目を集めるようになった。小さかった工房は1895年に法人化され、1911年には現在のような生産スタイルを確立。英国紳士靴の代名詞的存在として、世界中から認められるシューズブランドとなった。2005年には、シューデザイナーのティム・リトル(Tim Little)氏をグレンソンのクリエイティブディレクターに抜擢。もともと広告業界で活躍していたユニークな知見を活かし、"グレンソン"の伝統を踏襲しながらも、よりスニーカーのように使いやすいカラフルな革靴の提案や、カジュアルラインをスタートするなど、広告業で培った手腕を発揮。常に新しさを追求し、見事に疲弊していた同ブランドの再生に成功した。その後は"ヴィヴィアン・ウエストウッド"や"ラグ&ボーン"、"ニューバランス"や"エドウィン"などとのコラボレーションも実現させ、2011年には初のレディースコレクションも発表。創業から150年を経て、今とても勢いのあるブランドへと進化を遂げている。

“グレンソン(Grenson)”について

「英国靴の聖地」と呼ばれるノーサンプトンシャー州で、100年以上の長きに渡って靴を作り続けている”グレンソン(Grenson)”。時代の変化とともに、多くの製靴工場が機械による大量生産に切り替える中、あくまでも職人の手によるハンドメイドにこだわり続けている。200の工程と8週間かけた靴づくりにこだわっているため、130人ほどの靴職人で生産できる数は、週におよそ300足と限られている。
"グレンソン"のかつての社名は「Green&Son」。後に名前を縮めて現在の社名「グレンソン(Grenson)」となったことは有名だが、この「Green&Son」は、創業者の名前(Green)とその息子(Son)から名付けられている。このことからもわかるように、"グレンソン"の職人気質と英国靴の伝統は、親から子へ、そしてさらにその子達へと受け継がれている。そしてイギリスの伝統の一つである「リペア」の精神に則り、リペアを施しながらいつまでも使い続けられる「本当にいい靴」として、今後も受け継がれていくに違いない。

「Grenson Classic」photo by Grenson Shoes

出典:https//www.instagram.com

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