1866年に小さな工房からスタートし、その150年余の永い伝統と、職人の確かな技術に裏打ちされた最高級紳士靴ブランド"JOHN LOBB（ジョンロブ）"。創業者でもあるジョンロブは、1829年にイギリスに生まれ、ゴールドラッシュで沸き立つオーストラリアに移住し、オーストラリアで紳士靴の職人としての名声を得る。その後イギリスへ戻り工房を構え、イギリスの王室ご用達の靴職人となった。使用するレザーの上質さのみならず、比類なき高い技術でステッチをこなすことから、世界でも最も高価なシューズブランドの1つでもある。普遍的な美しさに加え、ファッション性も兼ね備える同ブランドのシューズは、世界中の男性の憧れと言っても過言ではない。今回は、そんな同ブランドが2005年にオープンした「ジョンロブ 丸の内店」をご紹介する。

「ジョンロブ丸の内店」は、東京・丸の内仲通りから皇居寄りに一本入った静かな通りに位置する国際ビルの1階に位置している。2005年にオープンした同ショップは、丸の内の再開発に伴い、2014年に現在の位置に移転した。皇居や東京駅に近く、様々な木々の緑がビルの谷間に安らぎを与えてくれる街路樹が四季折々の表情を見せる通称「丸の内仲通り」は、ビジネス街でありながら、ファッショナブルでニューヨークのような雰囲気を醸し出している。

ジョンロブは初めてロンドンに店舗を開いた1866年以来、素材の選定から卓越した職人技術による仕上げまで、厳しい基準に基づいた多くの工程と時間を経て、堅牢で洗練された紳士靴を作り続けている。そんな風に生み出されたシューズは、創業から154年経った今日でも、目の肥えた紳士を魅了して止まない。そんな風だから、日本における旗艦店である丸の内店へ足を踏み入れるのにも、靴やブランドの知識と、それを示す足元、そして少々の勇気が必要で、この格調高いショップに気軽に足を踏み入れられる自信を持てるようになるまでには、少し大げさかもしれないが、何年もの年月と努力が必要なほどだ。

そんな丸の内店のショップ内は、木目調のディスプレイにベージュを基調とした、上質で落ち着いた空間でありながら、一種の緊張感を伴う、高級感ある佇まい。外装のデザインは、世界のエルメスの店舗デザインを行う建築設計事務所、フランスのRDAI（レナ・デュマ・アルシテクチュール・アンテリウール）が担当しており、"ジョンロブ"の世界観が余すことなく表現されている。

ここでは、日本では丸の内店だけのビスポーク・オーダースペースも引き継いで設けられているほか、バイリクエストなどのご提案、シューケアや修理まで、"ジョンロブ"の靴をより快適に愛用するためのサービスを提供している。また品揃えもフラッグシップショップということもあり、国内のどの店舗よりも多くのモデルをラインナップしている。また、目の肥えた人々が集う「丸の内」という土地柄もあり、多くのベテランスタッフが在籍しているのも特色のひとつ。靴のフィッティングからビスポークの相談まで、的確なアドバイスを施してくれる。路面店ならではの贅沢な空間に身を置きながら、"ジョンロブ"の名作から最新作までをずらりと眺め、心ゆくまで味わうことができるスペシャルな「ジョンロブ 丸の内店」。

どんなに敷居が高くても、高い志を持って、いつかはここのお得意様になってみたい！
そう思わせてくれる、数少ないショップである。

ジョンロブ 丸の内店
住所　東京都千代田区丸の内3-1-1 クニギワ(国際ビル) 1F
電話　03-6267-6011
営業時間　11：00～19：30　日祝11：00～19：00