ムーンスター(MOONSTAR) ーブランド図鑑 vol.16

1873年、明治6年に福岡県久留米市の小さな店で足袋を売ることから始まった"ムーンスター(MOONSTAR)"は日本の老舗シューズメーカーである。今回は、創業当時から新しい試みに積極的に取り組む社風で現代にあっても常に新しさを生み続けるブランド、"ムーンスター(MOONSTAR)"をご紹介する。

出典元:Instagram post by @moonstar_jp MOONSTAR

1873年、明治6年に福岡県久留米市の小さな店で足袋を売ることから始まった"ムーンスター(MOONSTAR)"は日本の老舗シューズメーカーである。今回は、創業当時から新しい試みに積極的に取り組む社風で現代にあっても常に新しさを生み続けるブランド、"ムーンスター(MOONSTAR)"をご紹介する。

目次

ブランドのなりたち

創業は1873年、明治6年。福岡県・久留米市で創業者である初代倉田雲平が、家賃六五銭の小さな店を借り、「つちやたび」として座敷足袋造りを開始したのがはじまりである。足袋製造業界としては日本で初めてミシンを導入し、倉田の優れた技術もあって、つちやたび店の足袋は評判となり、1895年頃には各地に特約店もできるような九州随一の銘柄となった。その後つちやたびの販路は九州のみならず、沖縄、中国地方、四国地方にも広がって行き、1910年には大阪市東区本町に支店を開設する。1914年には民間人飛行家の坂本寿一に宣伝飛行をさせたり、PR映画を製作し日本各地で公開することで、大きな宣伝効果を挙げた。1920年頃よりアメリカ合衆国のスニーカーを参考に児童用布靴の研究を始め、1923年よりゴム底を貼り付けた地下足袋の製造、販売を開始する。1925年には運動靴、ゴム長靴の製造、販売を開始し、「日華護謨工業株式会社」(1939年)、「日華ゴム株式会社」(1949年)、「月星ゴム株式会社」(1962年)、「月星化成株式会社」(1972年)と改称を行い、2006年にはさらなる海外展開とムーンスターブランドの価値向上を目的に、現社名「株式会社ムーンスター」に変更。創業140周年を契機に、「ムーンスター」ブランド構築に本格的に着手。近年では "ステューシー"とコラボ商品を出すなど、世界中からも注目を集めるブランドに。スニーカーブランド業界初の「製品保証制度」への取組みや久留米工場を活かしたユースゾーンへの新商品開発など、すべての世代に愛されるブランドを目指している。

ムーンスター(MOONSTAR)

出典:https//www.instagram.com

ムーンスター(MOONSTAR)について

ゴムの産地である福岡県久留米市で1873年に創業した"ムーンスター(MOONSTAR)"のシューズは、日本でも希少バルカナイズ製法で作られている。バルカナイズ製法とはスニーカー本体とソールを張り合わせる製法の一種で、特殊な釜で圧力を加えながら加硫剤を与えてゴムを硬化して一体化させる歴史ある製造法だ。誰もが子供のころに一度は履いたであろう上履きも手掛けており、1964年から定番商品として愛され続ける上履き「スクールカラーM」はグッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞し、ベビーシューズでは2008年より継続的な取り組みを行っているキッズデザイン賞で10年連続での受賞を達成するなど、その丁寧な靴づくりで実績を積み重ねている。熟練した職人の手により1足1足丁寧に産み出される同ブランドの靴は、その精巧な縫製で、美しさと丈夫さ、履き心地の良さを生みだし、創業から140年以上たった今なお愛されて続けているのだ。

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