毎日のお手入れ・軽い汚れのお手入れ方法
毎日履いた後のケアもしくは少し汚れた程度であれば、靴用のやわらかいブラシ・スポンジなどでやさしくこすって汚れ・ホコリを落としましょう。ブラッシングだけで汚れが落ちなければ、新しい消しゴムでこすってみましょう。
「毎日ブラッシングするのは無理!」という場合は、週に1~2回ブラッシングするだけでもかなり違います。
購入後すぐはもちろん、月に1回くらい防水スプレーをかけて保護しましょう。スプレーをかけるときはブーツから十分に離して、左右にまんべんなくかけます。
内側のお手入れが重要
ムートンブーツの最大の魅力は、ふわふわで暖かい履き心地ですよね。ムートンブーツの内側には分厚いファーが貼られていますが、このファー部分に湿気がたまりやすく、汗や雨をどんどん吸ってしまいます。ブーツの中の湿気をそのままにしておくということは、高温多湿な環境を好むカビや雑菌に「どうぞ繁殖してください」と言っているようなものです。その結果イヤなニオイが取れなくなったり、もっとひどければ水虫になってしまったりする恐れもあります。
不快なトラブルを防ぐためには、やはり履き終わった後のこまめなケアが重要です。
まず古新聞紙を丸め、乾いた薄いタオルでくるんでからブーツの内側に入れて2~3時間置きましょう。すると、新聞紙とタオルが内側の湿気を吸ってくれます。新聞紙をじかにブーツに入れるとインクの色がファーに移るので、必ずタオルでくるみましょう。新聞紙をきれいに折りたたむのではなくグシャグシャに丸めることで表面積を大きくし、吸湿性を上げることができます。数あるブーツの中でもムートンブーツは特に湿気がこもりやすいので、片方あたり最低2かたまり(つま先とかかとに1つずつ)は入れましょう。
湿気がひどい場合は、新聞紙とタオルを新しいものに変えてもうしばらく置きましょう。
内側が十分乾燥したら、消臭・除菌用スプレーをかけましょう。
最後に、シューズ用乾燥剤を内側に入れてから収納します。
ムートンブーツをしっかり乾燥させるには、ふつうのブーツ用乾燥剤だけではちょっと足りません。新聞紙を入れるときと同じように、乾燥剤もつま先・かかとに1個ずつ入れるのがベストです。シューズ用乾燥剤がなければ、古い靴下やストッキングに重曹を詰めて口を結んだものでも代用できます。
全体の汚れがひどいときは丸洗い
どうしても汚れが落ちない場合や汚れの範囲が広い場合は、家庭で丸洗いすることもできます。
水かぬるま湯(お湯はNG!)に中性洗剤を混ぜてよくかき混ぜ、そこにブーツを漬けてから柔らかいスポンジ・ブラシなどでやさしく揉み洗いします。毛並みを整えるイメージで、一定方向にこすりましょう。強い力でごしごしこすると、スエードやファーが傷むので注意しましょう。
洗っているうちにブーツの染料が落ちますが、ある程度はやむを得ないので割り切って洗いましょう。
ひどい汚れがある場合は、水で薄めた専用クリーナーを使用します。
汚れが落ちたら、洗剤が残らないよう水でしっかりすすぎます。
十分すすげたら、乾いた大判タオルでブーツを押さえて水分を吸わせます。このとき、染料の色が移ってもいいタオルを使いましょう。
洗濯機の脱水機能を使う時は、ブーツ全体をバスタオルなどで包んでから洗濯機に入れます。できるだけやさしい脱水モードを選び、短時間(1~2分くらい)で脱水しましょう。
タオルでくるんだ新聞紙などをブーツの中に入れて形を整え、風通しのよい場所で陰干しします。完全に乾くまで2~3日ほどかかるので、中の詰め物をこまめに交換しつつ様子を見ましょう。
ドライヤーを使ったり、暖房器具のそばに置いたりすると、熱によるダメージで風合いが損なわれることがあります。焦らず気長に乾かしましょう。
こまめなお手入れで長く履こう
気軽に履けるムートンブーツだからこそ、ついつい履く回数が増えて汚れもたまってしまいます。日ごろのこまめなお手入れをして、お気に入りのムートンブーツを大切に履きましょう。お読みいただきありがとうございました。