浅草の靴職人が廃棄着物の再利用で創り出す着物スニーカー "TOKYO KIMONO SHOES"
2022年5月、浅草の靴職人が着物とレザーシューズを融合して造る国産着物スニーカーブランドとしてスタートした ”TOKYO KIMONO SHOES”。タンスに眠る着物を浅草の靴職人がリメイクし、新たな命を吹き込んで造り上げる靴として、”Makuake”でのクラウドファンディングや自社ECサイトにて国内外の多くのお客様の支持を獲得している。今回は、そんな同ブランドが靴の販売に加え、着物に新しい命を与える活動を拡大する拠点として、2023年1月に浅草にオープンした同名のコンセプトショップについてご紹介する。
着物廃棄ゼロを目指し、国内外に発信するコンセプトショップ「TOKYO KIMONO SHOES」
ショップは、浅草駅から徒歩10分ほど。隅田川沿いの江戸通りを言問橋方面へ進み、言問通の1本手前の細い道を浅草寺方面へと左折し、2ブロック目の中ほどに位置している(浅草保健相談センターを目指していくとわかりやすい)。小さなお店や会社、住宅が入り混じった、江戸下町の趣を残す通りの中に、粋なのれんをかかげたお店が見えてくる。
黒い格子の引き戸を開けると、白壁に玉石がしきつめられた床、やわらかな灯り、古民家のような落着きのある和の空間に、まるで色とりどりの千代紙のようなシューズがディスプレイされている。こちらは、"TOKYO KIMONO SHOES"のショールーム兼フィッティングを行うお店である。タンス在庫が30兆円を超えるという日本の着物市場。その多くが廃棄されていることに着目し、”Give Kimonos New Life”というプロジェクトのもと、着物の形を変え、新たな命を吹き込む活動をここから世界に広げ、着物廃棄のない社会実現に向け動き出していくという。
店内に並ぶ商品は着物をアップサイクルして作られるため、全て1点もの。サイズが合えばその場で購入可能だが、店頭・オンライン上にて、自分に合ったサイズでオーダーすることも可能だ。デザイナーが廃棄される着物や帯を見繕ったのち、浅草で70年以上のキャリアを持つ職人が高級感ある牛革を使用し、1足1足手作りで仕上げている。いずれも注文からおおよそ45日~2ヵ月で自宅まで発送してくれる。ちなみに、思い入れのある着物や帯を店頭に持ち込んでオーダーすることも可能だそう。(オンライン上でのオーダーは準備中)
持ち込みの場合、着物から作る場合は 49,000円~、帯から作る場合は 59,000円~となっている。店頭では、使用する着物 / 帯の状態を確認し、生地と合わせるレザーを選び、注文する流れ。最低でも65cm~70cmほどの長さが必要とのことなので、興味のある方は、一度ショップへお問い合わせいただくのがおすすめだ。こちらも注文から約2か月ほどで手に入れることができる。
こちらは人気の1足、琉球の着物・紅型(びんがた)のような柄のネイビー×白のスニーカー。ジーンズとの相性も良さそうだ。
もちろん見た目の「着物と本革」というファッション性の新しさや美しさだけでなく、履き心地も重視されている。木型を見直し、靴内部のカットインソールを変更するなどの改良を実施。多くのスニーカーはインソールとアウトソールの2層構造だが、同ブランドは歩行安定性を向上させるために強度の強い「中底」を含んだ3層構造。長年の靴改良の経験を持つ製造者(有限会社アクスト)とタッグを組んだからこそ実現できた「履きやすさ」「歩きやすさ」が特徴となっている。
”足元から華やかなファッション”が叶う、”TOKYO KIMONO SHOES”。
毎日着物を着るのは難しくても、スニーカーという形なら気軽に日常のコーディネートに取り入れることができ、新しい楽しみ方ができそうだ。また、思い出の着物や帯の形を変えて手元に置いておくこともできる。
気になる方は実際にショップへ足を運んでみていただきたい。
まずはオンラインショップを覗いてみるのもおすすめだ!
ショップ情報
TOKYO KIMONO SHOES
住所:〒111-0033 東京都台東区花川戸2-11-9
営業時間:水~日 11:00~18:00(月・火曜日定休)
公式サイト
浅草靴職人製、着物と本革を融合させた、世界で一つの純国産着物スニーカー、TOKYO KIMONO SHOES。着物をアップサイクルさせハキモノとした新たな着物ファッションを世界中でお楽しみ頂けます。
出典:https://tokyokimonoshoes.com/ja