ブランドの成り立ち
1939年、旧チェコ・スロバキア、現スロバキア中部に位置するPartizánske(パルチザンスケ)という小さな街でスタートしたシューズブランド"NOVESTA(ノヴェスタ)"。Bata Groupの創業者一家のヤン・アントニン・バチャ(Jan Antonin Bata)が、フットウェアとラバー製品を生産するための巨大な工場を建設。「東欧シューズメーカーの元祖」であり、やがてスロバキア最大の靴工場となった。1950年以降には世界中の軍用トレーナーシューズの生産を依頼されるようになった。
ラバーとキャンバス製品に特化した靴工場は、第二次世界大戦や冷戦、社会主義時代や国家分裂の歴史の影響を受けながら、ミリタリー、ワーク、ラバーブーツ、ランニングシューズなど、純スロバキア産のフットウェアを創業から一貫して作り続けてきた。チェコとスロバキアが分裂した後の1992年、創業から半世紀の間にヨーロッパを代表する工場として名を上げ、純スロバキア産スニーカーブランド、"NOVESTA(ノヴェスタ)"が誕生した。工場は現在も毎年700トン以上の天然ゴムを使い、一日に12,000足以上の靴を生産している。
"ノヴェスタ (NOVESTA)"について
地球環境へ優しい持続可能な物づくりを目指し続けるヨーロッパでも数少ない工場として知られる”NOVESTA(ノヴェスタ)”。品質にこだわり、高い環境基準と社会基準をクリアする生産体制を築き上げてきた。ほぼ全ての製品が天然ゴム、綿やリネンといった厳選された天然素材から生まれ、バルカナイズド製法によって生まれるスニーカーの工程の9割は職人によるハンドメイドでつくられている。おしゃれでありながら、地球にもやさしいヴィーガンシューズの生産も行っている。
パルチザンスケに住む約500人の地元のスタッフによって支えられている同ブランドのシューズは、どこか温かみを宿した素朴な雰囲気を纏う。1980年代から在籍する熟練のシューズパタンナーや、靴作りに関心のある若いスタッフ、中には親子や兄弟で働く仲間もいるという。幅広い年代のスタッフがつくっている"ノヴェスタ "のシューズ工場は、早朝6時には始業し、夕方前に一日を終える。
そんなものづくりのストーリーに思いを馳せながら履きたいシューズである。日本では公式通販サイトのほか、取扱いのあるショップや通販サイトにて購入可能。価格帯は1万円~3万円ほど。