世界的なスニーカーブランド"ニューバランス(New Balance)"
1906年、アメリカ・ボストンでアーチサポートインソールや偏平足などを治す矯正靴メーカーとして誕生したシューズブランド"ニューバランス(New Balance)"。1960年代には足の解剖学的な知識、整形外科、運動生理学への深い理解をベースに持つ矯正靴のメーカーとしてのノウハウを基に、カスタムメイドのランニングシューズの製造をスタート。1970年代後半には「インステップレーシング」のコンセプトを具現化したシューズを開発し、ランナーから絶大な支持を獲得したのち、1988年、アッパーにレザーを使用したモデル「M576」を発表。このモデルはファッション分野でも注目を集め、以後その伝統を継承しながら最新のテクノロジーを絶えず投入し、よりよいシューズ開発を行い続けている。今回は、そんな世界的なシューズブランドが2020年7月にオープンした「ティーハウス ニューバランス(T-HOUSE New Balance)」をご紹介する。
東京デザインスタジオが発信、革新的な一押しアイテムが並ぶ「ティーハウス ニューバランス(T-HOUSE New Balance)」
東京・日本橋、浜町にある「ティーハウス ニューバランス(T-HOUSE New Balance)」は、地下鉄半蔵門線・水天宮駅からほど近い、住宅や昔ながらの商店、いかにも下町風情の残る小さな会社などが並ぶ一角に存在している。看板のない、窓のない、日本の「蔵」を改造して設計されたというその建物は、古くからの倉庫やオフィスが連なり、"ものづくりの街"として栄えた日本橋浜町の街並みに溶け込み、何とも言えない存在感を放っている。
建物の真ん中にある小さな入り口には和紙でつくられたのれんがかかっており、まるで茶室のような佇まいである。ショーウィンドもないため、知らない人が見たら、何のショップか分からないに違いない。このショップは、"ニューバランス(New Balance)"が2020年7月にオープンしたコンセプトストア。2階建ての建物の1階にはショップが、2階には「東京デザインスタジオ ニューバランス(TOKYO DESIGN STUDIO New Balance)」のオフィスが入っている。「東京デザインスタジオ」は2012年に"ニューバランス"の革新的なデザインを模索するグローバルデザインチームとして発足したが、これまでオフィスとなるデザインスタジオを持っていなかったことから、オフィス併設型ストアの出店となったそう。
和紙でできた暖簾をくぐり店内へ入ると、吹き抜けになった、開放的な空間が広がっている。入口から入って右側のスペースには、グラフィックデザイナー"Nerhol"としても活動する田中義久氏による、スニーカーを制作していく過程で排出される端材や廃材を利用した、和紙によるサステナブルな作品が展示されている。
室内には制作過程をうつしたドキュメンタリータッチの映像も流れており、作品に深みを与えている。ちなみに3万円以上のお買い上げで、この廃材を利用した特別なシューズボックスがもらえるそう。(期間限定・数量限定)
店舗名は「茶室のおもてなしの精神」からインスピレーションを得ており、店内には築122年の日本の伝統的な蔵を鉄骨の新築建築物の中で組み直した。お店の半分がギャラリー、もう半分がショップスペースなのだが、ショップスペースは驚くほど小さく、かなり点数を絞って販売されている。展開されていたシューズは4点のみ、あとはアパレルが数点あるのみだが、すべて限定品とのこと。(六本木のショップでも展開されているものもあり)
商品の展示方法には独自の洗練されたミニマルさが徹底されており、ステンドグラスを作っている職人さんによるショーケースに入っていたり、独特の世界観を醸し出している。
こちらは「OVERCOAT×TOKYO DESIGN STUDIO New Balance」という限定モデル。"New Balance"を代表するClassicモデル1300番をベースに、ソールユニットには最新テクノロジーR_C4を採用。2020年にTDS発のニューモデルとして発表された「R_C1300(アールシー1300)」から、ニューヨークベースのユニセックスブランド"OVERCOAT"との初のコラボレーションモデルとして登場したものだ。"OVERCOAT"は、2015年にアメリカ・ニューヨークを拠点に活動するデザイナーの大丸隆平氏によって「Wearing New York( ニューヨークを着る)」をコンセプトに立ち上げられたブランド。アッパーにはユニークな“カット・アウト” デザインを採用し、元来のデザイン性を活かしながらも、極限までミニマリズムを追求。一枚のレザーの表面を切り抜くことで本来のパターンを表現しつつ、レイヤーを省くことで快適な履き心地を実現している。また、レザーのギャップから覗くベースレイヤーには高輝度のリフレクティブを施し、夜間の視認性を高めると共に、デザインのエッジを際立たせている。
また、こちらは"New Balance"のベストセラー・トレイルランニングモデルであるMT801のソールユニットを用い、アッパーは防水eVentのブーティーとサンダルライニングの2種類を付け替えて変形することのできる、TDSのニューコンセプトシューズ「Niobium(ニオビウム)」というシューズ。その名は原子番号41、元素記号「Nb」の元素(NB=New Balance)「ニオブ」に由来している。ニオブは高融点金属で(融点がプラチナ(1772℃)より高い金属)、原子と原子がきわめて強いエネルギーで結合しており、通常は他の金属と同じ銀白色だが、表面に加工をすることで美しい七色に輝かせることができる。見た目がきれいというだけでなく、多くの化学物質に対して耐性があり、低温でも容易に成形することができ、こういったニオブの"美しさ"や"可変性"をTDS の新コンセプト"ニオビウム"として表現している。
1足のシューズが、水辺や悪天候時に活躍する防水ブーツ、室内外の移動で着脱の容易なアウトドアサンダル、テント内などで使用できる室内用スリッパの3段階に変形し、キャンプでも街でも使用できるライフスタイルシューズを提案している。カラーリングはヴィンテージ・アウトドアギアから着想を得たイエローと、都会的なトリプルブラックの2色で展開。ブラックは人気でサイズによっては完売しているので、気になる方はショップに問合せてから向かいたい。
また、同店独自の取り組みとして日本茶ブランド「NAKAMURA」とコラボレーションした抹茶(2000円)も販売されている。
今後はティーハウス ニューバランスが手がけるフリーマガジンの配布、さまざまなアーティストとのインスタレーションの開催などを通じて、ブランドの世界観を発信していくという。
銀座などの繁華街にはないため、なかなか行く機会がない同ショップだが、下町の風情に溶け込む、伝統と最先端が織りなすクリエイティブなショップ。是非一度、足を運んでみていただきたい!
ショップ情報
T-HOUSE New Balance 店舗概要
住所:東京都中央区日本橋浜町3-9-2
営業時間:月・火曜日 11:00〜14:00、15:00〜19:00/金・土・日曜日 11:00〜19:00
定休日:毎週水曜日、木曜日
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出典:https://www.nike.com/jp/