1984年、日本に知られていない海外の優れた靴を紹介するためにスタートした提案型セレクトショップ「トレーディングポスト」。ネイティブアメリカンと白人との物々交換をした場所に因んで名付けられたこのショップは、"クロケット＆ジョーンズ（Crockett&Jones）"、"トリッカーズ（Tricker’s）"といった、当時知る人ぞ知る存在の名靴をいち早く日本に紹介し、レザーシューズを履く文化を日本に定着させる役を担った。そして現在もなお、"カルミーナ（CARMINA）"や"ガジアーノ＆ガーリング（GAZIANO&GIRLING）"といった、時代と共に進化している革製品の今を積極的に紹介し続けている。

そんな同ショップは、世界中の名靴を手がける中で蓄積されたノウハウを最大限に活かしたオリジナルシューズの開発を手掛けている。靴の製法の中では最も工程の多い製法で作られるグッドイヤー製法を用いるその靴に、ネイティブ・アメリカンの物作りの精神を重ね合わせてネーミングされた"トレーディング・ポスト"の靴は、土踏まずの部分のアッパーとソールのつなぎ目のカーブ（つり込み）の完成度が高く、足をしっかりホールドすることで、抜群の履き心地を誇る。使用される木型はグッドイヤー製法の本場イギリスやアメリカの靴とほとんど同型を使用しているが、経験的に集まった日本人に合う靴の条件が取り入れられており、欧米の一流品と比べても遜色の無い靴が、リーズナブルな価格で提供されている。今回は、そんな同ショップが2004年7月にオープンした「トレーディングポスト大阪店」をご紹介する。

大阪のファッション・スポットとなっている南船場。その中でも高感度なショップが集まる4丁目に、「トレーディングポスト大阪」は存在する。2004年7月に、7店舗目の直営店としてオープン以来、2020年で17年目を迎える。

クラシカルで英国の靴屋に迷い込んだかのような他のショップとは違い、明るく黄色みを帯びたグレーを基調とした明るい色使い。そしてメンズショップには珍しく、ドーム型になった天井の中央にはフレスコ画風の天窓が描かれている。そんなモダンなインテリアと共に新しいメンズ・クラシックを提案する同ショップ。店舗によって品ぞろえを変えている「トレーディングポスト」であるが、流行に敏感で新しいものを求めてこのエリアを訪れるお客様の多い大阪店では、"Tricker’s（トリッカーズ）"や"CARMINA（カルミーナ）"の品揃えが豊富であるとのこと。また、珍しいウィメンズラインも積極的に展開している。

紹介されていたのは、5月の陽気にぴったりな、オリジナルブランド"トレーディングポスト"のグルカサンダル。風通しが良く、通気性もバツグンの涼しい革靴で、靴下と合わせてもよし、素足履きもよし、この季節にぴったりの1足だ。通常のドレスラインと同じ「66ラスト」を採用しており、フィッティングの良さはそのままに、季節感あるデザインアクセントを存分に楽しむことができる。アッパーに使用している上質なグレインレザーが落ち着いた高級感を演出し、スーツからカジュアルまで様々なスタイルに対応可能なモデルに仕上がっている。

顧客のライフスタイルに沿った提案を行ってくれるフィッティングはもちろん、購入後のリペア、メンテナンスまで、オールラウンドで行ってくれる「トレーディングポスト大阪」。それだけでなく、店員さんとの会話の中で、レザーシューズにまつわる文化や知識なども教えてくれるので、買物を楽しむだけでなく、靴にまつわる豊かな知識を得ることができる。

現在は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ショップはクローズしているが、ブログやインスタグラムで積極的に情報を発信している。電話サポートサービスも展開されているので、オンラインショップも積極的に活用したい。（2020年5月14日現在）

とは言え、やはり革靴は実際にショップを訪れて靴に足を通し、納得して購入したいもの。
夏はすぐそこ、コロナウイルスの1日も早い終息を心待ちにしたい！

住所：〒542-0081　大阪市中央区南船場4-9-5 NOAビル1F
電話：06-6251-1244
FAX：06-6251-1244
営業時間：11:30～20:00（定休日なし）