娘への愛が原点。日本女性が美しい姿勢で颯爽と歩ける靴を作るシューズブランド"菊地の靴"
"菊地の靴"というシューズブランドを、聞いたことがあるだろうか。その大胆で潔いブランド名が印象的で記憶に残るというだけでなく、錚々たる大手百貨店の靴コーナーに鎮座するシューズたちの中でも、「シンプルでクオリティの高い靴」という以外に、何かもっと特別な感じを持っているように感じられるシューズ、それが"菊地の靴"だ。
"菊地の靴"は、1949年に創業者の菊地武男により、ダイナス製靴としてスタート。フルオーダー靴からスタートし、後に既成靴へと転じた。娘の「お父さん、歩くと指が痛い。」という一言をきっかけに、靴の木型をオリジナルで造ることを決意したとき、菊地は50歳になっていた。“靴が足に合わせるのではなく、足が靴に合わせていた”ことに気が付いた菊地は、自分が娘に与えていた靴によって、娘の足が変形し、靴を履くたび痛い思いをさせていたということ、そして自分が勧めて売っていた靴を履いた多くのお客様が、自分の知らないところで娘と同じように足を痛くしていたのだと知り、大きな衝撃を受ける。
50歳を過ぎてから東京芸術大学で美術解剖学や人間工学を学び、シューフィッター制度の起ち上げに尽力し、日本で最初のシューフィッターとなった菊地は、その後数々の計測機器を手作りで開発し、1000を超えるオリジナルの木型を自ら削り続けてきた。日本女性が履いたときに、もっともエレガントで、美しい姿勢で颯爽と歩ける靴。木型そのものから造る快適さは、こんにちの菊地の靴のすべてに受け継がれている。今回は、そんな同ブランドの本店「菊地の靴工房」をご紹介する。
本社1階にある直営ブティック「菊地の靴工房」
菊地の靴工房は、本社1階にある直営ブティックだ。2017年4月に、倉庫と事務所となっていた1階部分に、オーダー靴を受注する「相談室」を兼ね備えた直営店を開いた。"菊地の靴"の豊富なラインナップを眺めながら、バチュラー(上級)資格を持つシューフィッターが靴選びをサポートしてくれる。また、予約制にて、全工程を自社内で行うパターンオーダーからフルオーダーの受注も依頼することができる。製造は基本的には自社工場で行い、製甲工程のみを外注する同ブランド。「メイドインジャパン」の姿勢を固く守り続けている点にも信頼感を抱くファンが多い。現在受けているオーダー靴は月に10足くらいだが、すでに3D自動足型測定器を導入、木型もCADで削るなどして効率化を目指している。また、百貨店に出張してオーダーシューズの受注会を開催するなど、「つくり手の背景のある、自分だけの一足」を強化している。
履きやすく、歩きやすく、見た目も美しい"菊地の靴"。
全国の百貨店でも展開しているので、ぜひ立ち寄って試着してみていただきたい!
ショップ情報
住所 〒114-0022 東京都北区王子本町1-5-13
電話 03-3908-1754
営業時間 AM9:00—PM4:00 日・祝休み
公式サイト
各界の著名人から愛されてきた菊地の靴。エレガントでありながら、疲れない、どこも痛くない。日本女性の足の骨格に合う理想の木型を求めて、1975年から数百種類の木型を削り、美しいパンプス、サンダル、ブーツを誕生させてきた。たった一人のために木型を削り、お望みの靴を作るオーダーメイドも受付けている。
出典:https://kikuchi-pumps.com/