有楽町のほど近く、丸の内中通りにある、普段は物静かなシューズショップに、開店前から行列の出来ている日があった。おそらくセールか何かの催し物があったのだと思うのだが、聞きなれないブランド名ながら、このように行列ができるのだから、きっと有名なのだろう…そう思いながらずっと気になっていたシューズブランド、それが"SHETLANDFOX（シェットランドフォックス）"であった。

"シェットランドフォックス"は、1982年（昭和57年）に誕生した、リーガルコーポレーションのブランドだ。流行にとらわれずに永く履ける靴、かつ「大人のお洒落」を忘れずにいたい大人たちのための靴を展開している。当時、リーガルコーポレーションの前社名である日本製靴が、世界に通じる高級自社ブランドとして、主にセレクトショップや海外のシューショップ等で販売を行っていた。そんな中、2009年春に、成熟してきた日本の靴市場において、「ブランドに惑わされない、日本人のための日本製の靴ブランド」として再デビューを果たし、日本人の足形を豊富な経験から分析しながら、外見ではわかりにくい仕掛けを盛り込み、フィッティングと履き心地の良さを高い次元で実現しているシューズブランドだ。今回は、そんな同ブランド唯一の路面店「SHETLANDFOX日比谷店」をご紹介する。

2012年にオープンした、リーガルコーポレーションのブランド「SHETLANDFOX日比谷店」。ショップは、地下鉄日比谷駅を上がった丸の内中通り沿い、ホテル「ザ・ペニンシュラ東京」の、通りを挟んたお隣に位置している。2020年の4月で8周年を迎える同ショップ。まるでイギリス・ロンドンにある有名な靴屋さんのように落ち着いたクラシカルな佇まいが存在感を放つ。通りに面した大きなショーウィンドウからはショップの中が良く見えるようになっているが、コーナー部分には外から見えにくいスペースが確保されており、試着の際などに外から見えないようプライバシーが保たれ、落ち着いて靴選びを楽しむことができるつくりになっている。

"シェットランドフォックス"は量産靴メーカーでは珍しく、手間と時間の掛かる木型で靴を作っており、リーガルコーポレーションにおける長年の経験を踏まえ、履き心地を考えた木型職人の理想の形を表現。大量に生産することを目的とせず、永く履けて愛着の持てる靴となることを考え、細部の削りこみ等にミリ単位での修正を加えながら、美しく足形に近い形を採用している。

店内には、新作「Gloucester series（グロスターシリーズ）」が並んでいた。オールシーズン快適に履け、スエードと合成ゴム底の組合せのため、雨の日でも履きやすいなど、機能的に履けるところが人気だそう。「スコッチガード」という加工が施され、汚れや水に強いスエード素材で、カラーはブラック、ブラウン、ベージュの3足。ボトムにもビブラム社のラギッドソールが使われており、グリップ力にも優れている。ビジネスシーンの多様化に合わせて、かちっとしたドレスシューズの代わりにおすすめできる1足だ。税込で4万円台（42,900円）と、お求めやすい価格も嬉しい。

また、"シェットランドフォックス"を代表するモデル「ケンジントンⅡシリーズ」もおすすめだ。美しさを犠牲にせずに足型に近い形とフィッティング・履き心地の良さが人気で、昨年（2019年）日比谷店で最も売れたシリーズだという。同ブランドのこだわりと技術が凝縮された1足ながら、お値段も6万円～8万円台と、思い切りやすい価格。

日本人の足に合った、美しく履きやすい靴。そして、コストパフォーマンスも抜群にいい。
通の足元に光っていそうな1足が多いブランドだ。
パターンオーダー会も定期的に実施されているので、興味のある方はぜひ覗いてみてほしい。

■ －2020 Spring－ Pattern Order Fair ■
日程：2020年3月13日（金）～3月31日（火）
お渡し予定日：2020年6月下旬 から
基本価格：￥47,300（税込） ～

場所：シェットランドフォックス日比谷店

住所　〒100-0006 東京都千代田区有楽町１丁目９−４ 蚕糸会館
電話　03-5220-2485
営業時間　11時～20時　
　　　　　定休日：水曜日（祝日の場合は除く）