1829年創業で、今年で190年を迎えた英国のシューズブランド"トリッカーズ(Tricker's)"。革靴の聖地であるノーサンプトンの中でも最古のシューズブランドとして、現在も創業当時と変わらぬ伝統の技法で作り続けている。堅牢なグッドイヤーウェルト製法が用いられ、ソールを張り替えることで長く履き続けることができ、その伝統と信頼から「ロイヤルワラント(英国王室御用達)」の称号を授かっている。

世界的な認知度も高く、現在では世界43か国以上で購入することができる。特に日本への輸出は30％相当のシェアを占めるという。タフなつくりで長く履くほど足に馴染み、味わいを増す質実剛健な"トリッカーズ(Tricker's)"のシューズは、ワークタイプの靴が好まれる日本では特に人気が高い。そんないきさつもあり、遂に2019年4月、東京・青山に、ロンドン・ジャーミンストリートに続く世界2店舗目の店もオープン！その本店さながらの店構えに気後れしてしまいそうだが、今回はもうすこし気軽に立ち寄ることができる「トリッカーズ POP-UP STORE in GINZASIX」をご紹介する。

同ショップは、1829年の創業から190周年を迎えるタイミングに合わせ、GINZASIX 4階のポップアップスペースに期間限定でオープンしたもの。開催期間は2019年10月30日～11月26日まで（※現在は終了しています）と短いが、靴磨き世界チャンピオンによる靴磨きや靴の解体ショウなど、様々なイベントを盛り込んだ内容となっている。

ラインナップも、定番から人気商品までを幅広く取り揃え、"トリッカーズ"のカントリーブーツの代表作「STOW(ストウ) M5634」や、ベルベット・スリッパーの代表作「CHURCHILL SLIPPER(チャーチル)」などもラインナップ。

「ストウ」はドレスシューズにも使われるオーソドックスなカーフレザーが使われており、ラフに履いても壊れにくく頑丈な仕立てとなっており、履くほどに味わいが増し、まさにオーナーの生きざまが現れる1足。コバが大きく張り出しているデザインが大きな特徴で、そのボリューム感は雨水の侵入を防いでくれるだけでなく、足が一回り大きく見えるため、上半身が細く頭が大きい日本人のシルエットをバランスよく整えてくれる良さもある。

「チャーチル」は元々は貴族や紳士がカントリーハウス用の室内履きとして使用し、ハウスコート(スモーキングジャケットの略式型)と呼ばれるビロードのガウンに合わせられていたもの。激動の時代の英国を率いた名宰相 ウィンストン・チャーチルは稀代の洒落者としても知られ、納得のいく1足を求めて、トリッカーズにルームシューズをオーダーし、それがきっかけで同ブランドはルームシューズを手掛けるようになったとのこと。現在では特にファッション関係者に人気が高く、流行りのタッセルローファーやベルジャンシューズ感覚で普段のコーデに合わせるなど、リッチなハズシアイテムとして普段のスタイルをぐっと新鮮に仕上げてくれる。青山店ではソールにラバーを貼り、より外履き性能がアップした別注モデルも展開している。

創立190周年を迎えてもなお、その古き良き伝統を守り続け、不動の人気を誇る"トリッカーズ(Tricker's)"。このホリデーシーズンに、大切な人に一生ものの靴をプレゼントするのも良いかもしれない。なお、靴のサイズ選びには注意が必要なので、必ず履く本人とフィッティングに訪れてから購入するのがおススメだ。

なお、購入しなくてもシューケアイベントなどに無料で参加することもできるので、興味があれば連れ立って訪れてみたい。

Tricker's　ポップアップストア
開催期間　2019.10.30- 2019.11.26

住所　〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目10-1 ザ・ポップアップ4th
営業時間　10時30分～20時30分