#パラブーツ(Paraboot) ーブランド図鑑 vol.52

1908年にフランス・ヴォアロン地方の小さな靴工房からスタートした"パラブーツ(Paraboot)"。今回は、登山靴をルーツとした堅牢な作りとコンフォタブルな履き心地でフレンチシューズを象徴するブランドとなった、同ブランドをご紹介する。

1908年にフランス・ヴォアロン地方の小さな靴工房からスタートした"パラブーツ(Paraboot)"。今回は、登山靴をルーツとした堅牢な作りとコンフォタブルな履き心地でフレンチシューズを象徴するブランドとなった、同ブランドをご紹介する。

目次

ブランドのなりたち

フランス発のシューズブランド"パラブーツ(Paraboot)"は、フランス発のシューズブランドで、1908年にアルピニストたちが集まるフランス・ヴォアロン地方の靴職人、レミー・リシャール・ポンヴェールが開いた小さな靴工房からスタート。当時はアルピニスト用の登山靴を製作していたが、1927年、滞在先のアメリカで入手した1足のラバーで覆われたブーツとともに帰国したレミーは、その靴をヒントに、ブラジルのパラ(PARA)港から直輸入されていた天然ラテックスを底材に使用した靴を着想。そして自ら立ち上げたブランドに、その輸出港の名からとった「PARABOOT(パラブーツ)」というブランド名を付し、そのパラゴムを原料に独自のゴム合成法を開発し、特許を取得。こうして自社でラバーソールを製造する、世界で唯一のシューズメーカーが誕生した。

"パラブーツ(Paraboot)"について

オリジナルのラバーソールを備えたパラブーツのシューズは登山靴をルーツとした堅牢な作りが特徴で、堅牢で摩耗に強く、長時間履いても疲れにくいコンフォタブルな履き心地が評判となり、ワークシューズとして消防士、郵便配達人、軍人らの間で支持されていく。さらに、北極探検家ポール・エミール・ヴィクトール氏ら冒険家たちが愛用したことで、アウトドアシューズとしての地位も獲得。こうして登山靴用に開発されたとされるノルヴェイジャン・ウェルト製法がパラブーツの得意とする製法となり、ラバーソールと並び、ブランドを象徴する技術となった。代表作は、UチップのChambord(シャンボード)、Avignon(アヴィニョン)、チロリアンシューズのMichael(ミカエル)、ダブルモンクストラップのWilliam(ウィリアム)など。機能性はもちろんのこと、コーディネートの汎用性が広いことにも評価が高く、オールウェザー仕様の名靴として世界中で長く愛され続けている。2005年からは仏デュプイのボックスカーフなどを使用したドレスラインもスタート。現在はフランス・グルノーブルのサン・ジャン・ド・モアランに工場を新設しで約70名がラバーソールやノルヴェイジャン製法の靴、あるいはグッドイヤー製法の靴を生産している。すべてのカテゴリーを合わせると、1年間に製作されるパラブーツの靴は35万足にも及び、今や質・量ともに、フレンチシューズを象徴するブランドとなっている。

Accueil | Paraboot

出典:https//www.paraboot.com

創業者のRémy Richard

公式サイト

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