"スピングルムーヴ"、"パトリック"などの国産ブランドに特化した店舗展開を行っている「アルカヤ靴店」。函館、軽井沢、熱海、鎌倉、湯布院などの観光地を中心に出店しており、どのショップも地元の商店街に溶け込み、木調のファサードや暖かい雰囲気ののれんなど、どこか日本的で懐かしいレトロな雰囲気を表現している。 "歩く"をもじってつけらてたという「アルカヤ」という店舗名。特徴的なのは、有名ナショナルブランドから、"スピングルムーヴ" や "パトリック"、"フラワーマウンテン" など、取り扱いブランドを大幅に絞り込んだ商品展開を行っているということ。今回は "フラワーマウンテン"をメインで取り扱う、同ショップの御徒町店についてご紹介する。

ショップは、JR御徒町駅の南口から徒歩5分、秋葉原方面へ高架橋を辿って真っすぐ進んだ4ブロック目のところに位置している。街並みに溶け込むようなレトロな雰囲気のお店。コンパクトながらも、道行く人々が店内が良く見えるよう、店全体がショーウィンドウのようになっている。こちらの店舗では、2015年にシューズデザイナー・ヤン・チャオ氏（Yang chao）と、シューズクリエイター太田 圭輔により立ち上げられた日本発のスニーカーブランド "フラワーマウンテン（Flower MOUNTAIN）"をメインに取り扱っている。同ブランドは草や木、花や動物など、自然の中にモチーフを見出すことをコンセプトとしており、キャンプやハイキング、野外フェス等、自然との一体感を感じることができるアウトドア アクティビティーのフィールドをターゲットとして機能的なシューズを展開している。

「履かないと本当の魅力は分かりません」と、気さくに試着を進めてくださる店員さん。"フラワーマウンテン" は日本ブランドでありながら、その9割は海外で取引されているため、日本ではあまり知名度が高くない。そのかわり、道行く海外のお客さんが「あっ」という感じで立ち止まり、店内でじっくり靴を手に取りながら確かめる姿がよく見られる。

それもそのはず、同ブランドは、イタリアをはじめとした海外で非常に人気があり、ロンドンの「オフスプリング」やニューヨークの「キス」など、海外の名だたるセレクトショップも買い付けているためだ。手間暇かかるハンドメイドで、一度見たら忘れられない印象的なデザインのみならず、日本人の足に対するフィット感を追求したラストやコルクを使用した通気性の良いインソール、独自開発のアウトソールを搭載したクオリティ高きシューズを展開している。

履き心地はフィット感があり軽くて柔らかく、通気性が良いので長時間履いていても疲れることなく歩くことができる。「アルカヤ」が熱海や軽井沢など、全国の観光地に店舗を展開している理由も頷ける。そのため、旅先で気に入って購入したものを、旅先から戻ってきてもう一度買いたい、と訪問してくる方も多いそうだ。中でもウィリアム・モリスの「いちご泥棒」をモチーフにした人気モデルは、色違いで揃える方もいるほど。以下の写真を見ても分かる通り、左右で柄の出方が違うため、同じサイズでも何足も出してお気に入りを選ぶことになる。

特に "フラワーマウンテン" は独特なデザインのため、電車やバスなどで同じブランドの靴を履いている人に出会うと不思議な仲間意識が生まれるそうで、声を掛け合ったりしてしまうのだとか。手作りの靴なので、アッパーの模様の出方が靴によって個体差があり、ひとつとして同じものがないことも魅力の一つ。ネット通販では思い通りの柄の出方を選べないため、新しい柄が出るたびにお店にチェックに訪れる方も多くいるそう。

「アルカヤ」が注力している "フラワーマウンテン" の国内取扱い数は限られており、一部のモデルはセレクトショップや通販でも取扱っているが、「アルカヤ御徒町店」の品揃えは都内随一。「アルカヤ戸越銀座店」でも取扱いはあるが、種類が限られているかわりにサイズ展開は豊富とのこと。店員さんにお声がけすると、サイズが許す限り、店頭に出ていないモデルも出してきていただけるので、試着していてとても楽しい。曰く、気に入りの柄を見つけたら即買いしないと、次に来た時にはもうない！と嘆く方も多いのだとか。

他の人とかぶりたくない、こだわりをお持ちの方にぴったりなシューズが揃う「アルカヤ 御徒町店」。
気になるモデルがあれば、ショップへお問い合わせの上、時間が許すならぜひショップへ赴いてみていただきたい！

アルカヤ靴店 御徒町
電話：03-5826-8950
住所：〒110-0005 東京都台東区上野3丁目9番7号 サイトウビル1階
営業時間：11:00〜19:00（不定休）
取り扱いブランド：Flower MOUNTAIN