シューキーパーで型崩れを防ぐ
革靴の保存で大事なのがシルエットの崩れを防ぐことです。日常的に履くことで個々の足に馴染んでいくのが特徴ですが、何もしない状態で放置するとだんだん皺がより、本来のシルエットが崩れます。さらに革靴の原材料は動物の皮なのでこの皺が他の素材よりも鮮明に深く入ってしまいます。また、つま先が反りかかとの型崩れも起こるのです。
それを防ぐアイテムがシューキーパー(シューツリー)です。これは靴の保存のために作られたもので、特に革靴の皺やよりを防止します。靴の皺は一度入ってしまうと伸ばすことが難しくなります。そこでシューズクローゼットにしまう時はこのシューキーパーで革素材を伸ばし綺麗なシルエットを保つのです。
革靴に合ったシューキーパーはコレ
シューキーパーは大きく木製とプラスチック製に分類されます。木製は湿気を吸収し抗菌作用もあるので、日々呼吸していると言われる革靴には木製を選びましょう。ただしニスが塗布されているようなタイプは例外ですので注意が必要です。そして大きさですが、シューキーパーは2cm刻みでサイズが異なるため、ピタッと合わなければ自分の革靴よりも少し小さめを選ぶと失敗がありません。
革靴のシルエットを保つためシューキーパーのフォルムで気をつけたいのが「甲の部分(アッパー)」が合うかです。アッパーは特に皺が寄りやすいのでなるべく革靴に合わせてください。革靴によってデザインは異なるので同じブランドだからシューキーパーも同一のもの、という風に決めつけるのはやめましょう。
そしてバネタイプとネジタイプのテンションですが、ネジタイプだと微調整が行いやすくなります。バネ式でも2本構造ならよく履く靴には適しています。縦だけではなく横にも調整できるタイプがあればそれがベストです。
シューズクローゼットに保存する流れ
ではシューズクローゼットに革靴を保存するときの流れをご紹介します。靴だけで仕舞うよりも箱に入れるもっと本格的に保存することができます。
・靴を購入した時の箱などを用意する(キリなどで等間隔に穴を開けておくと湿気対策になる)
・靴用ブラシで靴をブラッシングしてホコリを取り除く
・カビ防止スプレーを全体に吹きかける(保存用の箱やシューズクローゼットにも吹きかける)
・シューキーパーを装着
・箱に仕舞い、乾燥剤・除湿剤を同梱する(乾燥剤がない場合は購入時に同梱していた薄紙を靴に巻きつけるのも良い)
・蓋をしてシューズクローゼットに仕舞う(中身がわかるように革靴の写真などを貼り付けておくのも良い)
以上が革靴の保存方法です。箱に仕舞わずシューズクローゼットに直接置く場合は、金網ネットをクローゼットに入れてその上に保存するとカビ対策になります。
月に一度のお手入れもきちんと行う
日常的にお手入れすることはマストですが、月に一度のスペシャルケアも行ってあげると革靴の寿命が延びます。動物の皮でできているので革靴専用のクリームで栄養を与えることで、購入当時のような艶めきをキープできるのです。月に一度行うことが望ましいですが、余裕があるなら週に一度のペースで行うとより良くなります。
用意するもの
・綿布
・靴用ブラシ
・靴用クリーナー
・靴用クリーム(乳化性のもの)
・油性ワックス
・ベネトレイトブラシ(歯ブラシでも可)
月に一度のお手入れ方法
・靴用ブラシで軽くホコリを除去
シューキーパーを装着し、靴底まで汚れを落とす
・靴用クリーナーで汚れを除去
布を使い油汚れや古いクリームを拭き取る
・乳化性の靴用クリームで栄養を与える
ベネトレイトブラシ(歯ブラシでも可)で靴用クリームを全体的に塗布
・乳化性の靴用クリームを布で広げる
次は布を使って靴用クリームを均等に広げる
・乾拭き
余分なクリームをしっかり拭き取って乾拭きする
・油性ワックスで光沢
つま先・かかと・靴底の縫い目など部分的に油性ワックスを塗布しツヤを出す
しっかりした保存とスペシャルケア
今回は革靴の保存方法をまとめてみましたが、いかがでしたか?革靴は生き物なので他の素材の靴よりも保存には気を配る必要があります。箱に入れるしっかりとした保存方法や月に一度のスペシャルケアをすることで革靴の寿命は延びるので、ぜひ試してみてください。