馬尻革は1カ月に数千頭分ほどしか採れないとても希少な素材です。
繊維が細かいため傷が付きにくく、それでいて手触りがしなやか。長く使い込むほどに独特の風合いが出てきて、環境や手入れの状態によって自分だけの色合いに変化していきます。
靴好きには手入れのしがいのある、たまらない素材ですね。
馬尻革の美しさをいつまでもキープすべく、基本のお手入れの手順を見ていきましょう。
日頃のお手入れはブラッシング+乳化性靴クリームで!
ブラッシング(+乳化性クリーム)で日ごろの簡単なお手入を習慣にしましょう!
無色から色付きの品まで様々な乳化性クリームが用意されています。柔らかい乳化性クリームで革に栄養を注入。少量を布にとり数回に分けて塗ります。円を描くように塗っていきましょう。
ザラつきの気になる箇所にはやや多めのクリームを!平らにするようにやや力を入れて塗り込みましょう。
新品または傷の気にならない程度の靴、又は栄養補給がメインの場合では無色。傷や色落ちが気になり出したら色付きクリームで補色効果を狙ってもよいですね。
光沢が欲しい時に使いたい「シューポリッシュ」(ワックス)
革によってはしみやすいタイプもありますので、元の色を維持したい場合には無色を選ぶと無難です。
塗布のコツはつま先とかかと部分をメインに使用し、全体には極薄く塗りつける事。
全体に塗りすぎると履いているうちに細かいヒビが入る可能性があります。
日頃のお手入れにプラスすれば、ツヤを維持できます。
あえて色付きにして、つま先からイントネーションを付けてみてもオシャレですね。
汚れてきたら「クリーナー」で汚れ落としを
力を入れすぎると表面が荒れて色落ちの原因になります。
軽くふいて表面の汚れを落とす位の気持ちでクリーニングしていきましょう。
クリーナーの後にシューポリッシュで艶を出して完了です。
使い込むほどに味がでる
馬尻革はブラッシングをするほどに光沢が増します。
日頃のお手入れでも、クリームやワックスを塗布した後に円を描くように時間をかけてブラッシングをしてみましょう。驚くほどの艶感を実感できます。
クリーム・ワックス・リムーバーを使い分けて、使い込むほどに味のでる馬尻革を大切に使って行きたいですね。