アシックスの持つ強みは、早くからデータに重要性を見出し、「アシックス スポーツ工学研究所」という一見靴作りに関係無さそうな研究所を創った所にあります。それまでは一握りの職人の感覚によって作成されていたクッション性やフィット感などをデータとして数値化して行く事によって、より良い機能性の追求が出来るようになったのです。
1.蓄積されたデータという財産
アシックスは神戸に「アシックス スポーツ工学研究所」を持っています。この研究所は1985年に設立された物ですが、それより5年前の1980年には既にシューズ基礎研究課が発足しています。アシックスは早い時期から多くのデータの研究、そして蓄積が次世代のスポーツウェアの発展には欠かせないものだと理解していたのです。
2.人間の体の研究から最高のシューズは生み出される
靴を作るのにただ足の大きさや形を知れば良いという靴の常識はスポーツウェアとしての靴には通用しません。スポーツによって人はどんなパワーを生み出すのか、そしてどんな負荷が掛かるのか?それを数値として研究する事で、スポーツを行う人々の相棒としての、より良いスポーツシューズが誕生する。その考えの元、多くの人体の解析データが資料として研究されています。
3.ユーザーの使いやすさの為の品質の管理
アシックスのスポーツシューズはあえてモデルによる大きな変化を避けて作られています。それは愛用者の違和感を極力無くす為です。モデルの大きな変化は話題性があり、宣伝も打ち出しやすいものです。しかし、スポーツを続けている人にとって愛用のシューズの大きな変化は成績や調子、へたをすると怪我に結びつき兼ねない事態です。だからこそアシックスのシューズは世代間の大きな変化を嫌いながら、緩やかに進化しているのです。
まとめ
アシックスのスポーツシューズの機能性の高さは、人がスポーツを行うという意味を理解しているからこそのものと言えるでしょう。徹底的な研究による人体への理解と、ユーザーに対する使いやすさへの配慮、それこそが、アシックスを世界有数のスポーツウェアブランドとして長く君臨させている秘密なのではないでしょうか。
アシックスの研究所に蓄えられた膨大なデータは、世界一流のスポーツウェアブランドとしての最大の財産です。