エナメル革の秘密に迫る!
エナメル革といえば、きらびやかな光沢が最大の特徴と言えます。
他の革製品にはない鮮やかな光沢は、華やかな場面で活躍する靴として大きな役割を担っています。
結婚式やパーティーといった場面で、女性がよく色鮮やかで光沢のあるヒールなどを履いていますよね。
華々しく着飾った女性をより魅力的にしてくれるエナメル革の光沢はどのようにして現れるのでしょう。
実は天然革だけでない!
エナメル革の特徴的な光沢は天然革だけでは現せません。
基本となるなめし革にエナメル加工というものを施しています。
エナメル加工とは、クロムなめしと呼ばれる合成剤を使ったなめし作業を行った革に水性塗料で様々な色を塗り、ポリウレタン樹脂を均一になるように塗る加工です。
水性塗料で着色するので、普通の皮革と違い、エナメル革には多数の色があるのです。
そして、この均一に塗られたポリウレタン樹脂がエナメル革独特の光沢を生み出しています。
日本の伝統技術である漆塗りからヒントを得ている
実はこのエナメル加工、日本の伝統技術である漆塗りからヒントを得ているんです。
漆塗りといえば、食器などで用いられる日本独自の着色方法で、何度も色を重ねることで深い色合いとツヤを出しています。
この漆塗りにヒントを得て、米国にて特許(パテント)が取られました。
それ故、パテントレザーなどと呼ばれることもあります。
エナメル加工でも同じように、色を塗ってポリウレタン樹脂などの合成素材を何度も塗っては乾燥させてを繰り返すことで、色と独特の光沢を生み出しています。
欧米ファッションに取り入れられていることが多いエナメル革ですが、実は日本の伝統技術から着想を得ているのは大変興味深いですよね。
エナメル革の光沢は重ね塗りによって生まれている!
いかがでしたでしょうか?
とても美しい靴が多いエナメル革のシューズの秘密がわかりましたね!
独特の光沢を出すために、天然革だけでなく合成素材を用いられており、まさに自然と人工の調和によって生まれた美しさと言えるでしょう。
また、その生まれについても日本の伝統技術から着想を得ているというのは、私たち日本人にとってちょっと嬉しくも思えることかもしれません。