高級靴のルーツは紀元前3500年までさかのぼる!アルメニアの洞窟で見つかった靴とは

2008年にアルメニアの洞窟で発見された牛革製の靴は、調査の結果なんと約5500年も前のものだと判明しました!

2008年にアルメニアの洞窟で発見された牛革製の靴は、調査の結果なんと約5500年も前のものだと判明しました!

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2008年、南コーカサス地方にある小国・アルメニアの洞窟から現在のモカシンに似た靴が発見されました。
それまで世界最古の靴はエジプトのものと考えられていましたが、それよりさらに古いことが調査によって判明しました。

アルメニアの洞窟で、モカシンタイプの靴が見つかる

ギザのピラミッドより約1000年も古い!

ギザのピラミッドより約1000年も古い!

イランとの国境に近いアルメニアの洞窟で、紀元前3500年ごろのものとされる革製の靴が発見されました。

足の形に合わせて1枚の牛革を立体的に縫い合わせたもので、現在のモカシン・ローファーに似た構造になっています。

靴の中にはぎっしりと草が詰められていますが、型崩れ防止・保温のためなどさまざまな憶測がされています。

おそらく、大事に使用されていたもの

靴ひもを通す穴が裂け、補修した痕跡があることから、長期間にわたって大事に使用されたものと考えられています。

また地面にきちんと引いた線にあわせて置かれており、靴のすぐそばで羊の角・骨や壷なども一緒に発見されました。
おそらく、何らかの儀式に使用されたのでしょう。

バルカン半島の伝統的な靴に似た構造

今回発見された靴は、バルカン半島の伝統的な靴「Opanke(オパンケ、もしくはオパンカ)」によく似ています。

Opankeはかかとが低いスリッポンタイプの靴で、現在高級靴などに採用される「オパンケ縫い〈アッパー(甲部分)の周囲ををソール(靴底)でぐるっと囲って縫い付ける製法〉」はこの靴の構造に由来します。

まとめ

いかがでしたか?

本来、革は腐食しやすいものです。
しかし今回発見された靴は乾燥した洞窟内にあったこと、羊のフンの層の下で空気から遮断されていたことから、奇跡的にほぼ原型を保ったまま発見されました。

持ち主から大事にされ、持ち主がいなくなった後も数々の幸運に護られた、とてもラッキーな靴といえますね!

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