我々人類の歴史を紐解く上で、やはりピラミッドというものは外せません。
クフ王のピラミッドなどが有名で、数多くの歴史的発見がありました。
その中には、宝飾品や衣類、靴など今なお続く我々の文化の源流となるものばかりです。

そうなると、やはり世界最古の靴はピラミッドで発見されたと考えることでしょう。

実際、ピラミッドでは数多くの履物が発見されています。

ピラミッドの履物はサンダルのようなもので、砂漠の熱から足を守るために草や動物の皮を編んだものでした。
日本で言う草履のようなものを想像していただければわかりやすいかと思います。
また、紀元前14世紀のツタンカーメンの棺の中からも黄金のサンダルが発見されています！
あのツタンカーメンがサンダルを履いていたなんて、にわかに想像できないですが、上記の画像のそのツタンカーメンのサンダルです。
やはり、王様というべきか、とても派手な装飾されたサンダルですよね。

このように、ピラミッドでは古の文化的財産が多く発見されており、靴の起源もピラミッドにあると思えてきます。

散々ピラミッドについて言及してきましたが、実は世界最古の靴はピラミッドではなく、アルメニアの洞窟で発見されているのです。

世界の考古学者たちから成る調査隊が、2008年にある偉大な発見をしました。アルメニアのある洞窟で発見したその靴は、その後に調査したところなんと紀元前約3500年前という太古の昔の革靴だったのです。

片足ですが、形はきちんと残っています。ヒモが付いていて、履いたときに締めるように作られていました。足のサイズは24.5cmだそうです。

上記の靴の発見が画期的だったのは、それまで世界最古とされていたエジプトのピラミッドから発掘された靴よりもずっと古いものだったからです。
この靴、モカシン型であることも興味深いところです。モカシンは足全体を覆うタイプの靴で、実は相当古くから世界中に存在していた靴です。現代ではおしゃれな靴であるモカシンを履いていたなんて、ロマンがかき立てられますね。

ちなみに、この靴は男性が履いていたのか女性が履いていたのかは分からないそうです。

世界最古の歴史物といえばピラミッドでしたが、世界最古の靴に関してはピラミッドではなくアルメニアの洞窟という意外な結果でした。

しかし、太古の文化を知る上でピラミッドは重要なものであり、そこで発見された靴も現在も続く文化の源流の1つといえることでしょう。
さらに、ツタンカーメンがサンダルを履いていたなんてこともわかり、少し親近感が湧いてきます。

ピラミッドで発見された古の靴は人類の歴史を文化的側面から見る上で重要なものとなっているのです。