アラブではその昔から、
靴で人を傷つけるのはその人に対する最大の侮辱行為とされているよう。
でも一体なぜそんな習慣が出来たのでしょうか。
アラブ人の靴に対する思いをご紹介します。
アラブ人の靴に対する思い
アラブ世界では靴で人を踏みつけたり、靴を投げつけたり、靴で叩くことは、
その人に対する最大の侮辱、屈辱行為に当たると言われています。
例えばイラク人ジャーナリストのムンタゼル・アル=ザイディは、
バグダッドで行なわれたジョージ・W・ブッシュ大統領の記者会見で、
不満を表す行為として、履いていた靴をブッシュに投げつけたことがあります。
現在でもデモで使われている行為
アラブ世界では時々不満を改善する為に、
デモ行進を行います。
この時、靴を掲げたり人の顔のイラストの隣に靴を描くことで、
政権への嫌悪感を抱くイメージを表現します。
このことを全く知らない人からすれば、
単に靴が描かれているだけと見落としてしまいますが、
実はアラブ人にはこんな靴への思いが隠されていたのです。
日本でも土足で家にあがるのは相手への「挑発」にあたる
日本では靴を脱いで家に入ることが当り前とされています。
もしも家人の同意を得ず靴のまま入ってしまったなら・・・。
土足で家を汚すことは家人に掃除の手間を増やし、
その家の尊厳に対する挑戦的な行為と看做されているのです。
日本とアラブ、意外なところに共通点を発見!ですね。
まとめ
靴は地べたに接する為、靴底には汚れがたくさんついています。
靴の中では1日中足の汗を吸っているわけですから、
清潔とは言い難いものなんですよね。
それを相手の顔の横に描く・・・。
実際にそうなれば人によっては悪臭が漂うことも。
イスラム教ではお祈りの前に、
足を洗う習慣があることからも、
納得の習慣なのかもしれません。