乗馬用として、足元を保護するという目的で作られたブーツは、年々種類やデザインも増え、私たちにとって欠かせないファッションアイテムとなりました。
そこで注目したいのが、特に冬に必須となる靴“ムートンブーツ”。
今回は、そんなムートンブーツの歴史に迫ります!
1920年代に誕生
現代では冬の欠かせないアイテムとなったムートンブーツは1920年代にオーストラリアで誕生しました。
当時の羊毛刈り達が羊の毛皮を足元に巻きつけるように着用しており、その格好を“Ugly Boots(醜いブーツ)”と名付け、これを俗語で“ UGG Boots(アグブーツ)”(ムートンブーツの別名)と呼ぶようになりました。
最初は、“醜いブーツ”と格好の悪い呼び名をつけられていましたが、名前とは裏腹、履き心地がとてもよかったため次第に羊毛刈り以外の人たちの間でも履かれるようになったのです。
1930 年代には、戦闘機のパイロット達が、極寒の機内で体を冷やさない為に使用しました。
普及したのは1960年代
“Ugly Boots(醜いブーツ)”と呼ばれるようになってから時代は進み1960年代。
優れた保湿性を持つムートンブーツは、この時代にオーストラリア西海岸の“パース都市”でサーファーやスイマーの間で履かれるようになり、それと同時にいくつかの小さな会社が手作業にてムートンブーツの生産を開始しました。
そして1970年代に入り、シドニーなどの他の都市では雪山でスキーをする際などにムートンブーツを履くようになり、海や砂浜だけでなく雪山にも持ちこまれるようになったのです。
1978年に大流行
1978年に、オーストラリアの有名サーファー“ブライアン・スミス”がアメリカに持ち込んだことをきっかけに、ムートンブーツはオーストラリアにとどまらず世界的に流行を果たしました。
そして2000年代に入ると、ムートンブーツは“温かいブーツ”という概念から、“ファッショナブルなブーツ”という概念に変わり、デザイン性の高いブーツが生産されるようになったのです。
まとめ
ムートンブーツは、2000年過ぎにケイト・ハドソンやシエナ・ミラーなどの有名セレブが履いたことでさらに注目を集め、日本にも流行が広がりました。
そう思うと、日本でムートンブーツが普及しはじめたのは約10年前とつい最近のことなのですね。
約100年前に誕生したムートンブーツの歴史は、大変奥深いものでした。