かかとが潰れた靴
「靴のかかとを潰して歩く」
これは私たち日本人にとってもマナー違反として広く知れ渡っていることです。
しかし、なかなかその数は減らないのが現状ですよね。
靴の文化自体が西洋に比べて浅い日本、靴に関するマナーはやはり海外に比べるとまだまだな部分もあるかもしれません。
この「靴のかかとを潰す」ことに関して、海外ではどのような印象を受けるか知っていけば、よりマナーとして意識できるのではないでしょうか。
なぜ日本ではかかとを潰す人が多いのか
日本では靴の文化自体が浅いと言われています。
靴が一般に広がる前までは、画像のような草履を履いていました。
草履というのは、足に引っ掛けて履くようなもので、しっかりとかかとまで入れて履くというものではありませんでした。
その理由としては、素足で過ごす文化があったという点があります。
外では足の裏を守るために草履を履いてはいましたが、家の中では素足で過ごすのが一般的で、それは今なお続いています。
つまり、日本人は靴の脱着が多いのです。
それにより、靴を履く際に面倒がってかかとを潰してしまう人がいたり、潰して履いていなくても脱着の多さからかかとが劣化しやすいということになっています。
しかし、靴というのはかかとを潰して履くようにできていませんから、そのように履いていればすぐに靴が壊れてしまいますよね。
そうした面から、勿体無いの精神で「靴のかかとを潰すのはダメ」という認識が広まりました。
一方海外では土足文化が多い
日本人でかかとを潰して履く人が多いのは素足文化の影響であることがわかりました。
一方海外では、土足文化、つまり靴を履いたまま過ごす文化が多いですよね。
そんな海外では「かかとを潰して履く」という行為は、日本以上にマナー違反として広く知れ渡っています。
特にヨーロッパでは「靴で人を見る」という場合も多く、かかとの潰れた靴を履いていれば「とてもだらしのない人」という判断をされてしまいます。
基本的に、土足文化では素足を見せることははしたないとされており、かかとを潰して履いていると素足が見えていて、だらしないと思われるのです。
サンダルなどの元から足が見えるものは例外ではあります。
きちんとした靴を履いていることが人としての格を上げてくれるというのが土足文化での認識と言えるでしょう。
マナーとしてだけでなく合理的な理由も含めてかかとを潰さない
以上のように、海外において「靴のかかとを潰す」という行為はとてもだらしのないマナー違反として見られます。
日本においてもそれは同じです。
しっかりとした素晴らしい人間として判断されるようになるには、かかとを潰さないことが大切。
また、マナー違反としてだけでなく、靴の寿命を縮めないためにもかかとを潰さないようにしましょう。
靴は基本的にかかとを潰して履くように出来ていませんから、潰せばそれだけ早く靴がダメになってしまいます。
そうなると、コストも掛かってしまいますので、自分にとってもいいことはありません。
人に見られるからだけでなく、自分自身にとっても靴を大切にするというのは重要なのです。