大相撲の元横綱・貴乃花親方と元フジテレビアナウンサーの花田景子さんの長男である花田優一さんは、現在相撲界ではなく靴職人として活躍されています。人間の足の形は千差万別、長さと幅だけで分類できるほど単純ではありません。同じサイズの靴を履いている人でも、指の長さや土踏まずの高さ、かかとの形、抱えている足のトラブル、履き心地の好みやデザインを考えると全てが自分に合った靴を見つけることはシンデレラが置いていった片方の靴を探すよりも難しいかもしれません。自分にぴったりの靴が欲しいという願いを叶えてくれる靴職人とは、一体どのような職業なのでしょうか。今回は靴職人についてご紹介します。

花田優一さんはイタリアのフィレンツェで靴職人の修行をしました

出典:Instagram

出典:Instagram

出典:Instagram

花田優一さんは父が横綱・貴乃花になった1995年に生まれました。15歳でアメリカに語学留学し、18歳で靴職人への道を志しイタリアのフィレンツェに修行に出ました。「なぜ靴職人?」という質問に対しては、理由は自分にも分からず「恋人に惚れるような感覚」と説明しています。3年間の修行を終え2015年に帰国すると、店舗を持たず工房を借りてオーダー制で依頼を受けています。デザイン、採寸、皮の仕入れ、縫製まで、優一さんが一人でこなしています。3枚目の写真は、革靴が得意でないという依頼主のためにスニーカーのようにデザインされた革靴です。

靴職人はオーダーメイドで靴を作ります

大きな靴工房なら靴をデザインするデザイナーや、デザイナーが描いたデザインのイメージを損なわず実際に型紙を作る専門職パターンナーなど、それぞれ専門のスタッフがいるところもあります。小さな靴工房ではそれらの仕事を全て一人で行っているところも多いです。工房の大きさに関わらず、靴職人の仕事はお客さんの期待や希望に応える妥協なしのオーダーメイド靴を作ることです。

靴作りの手順は相談、採寸から始めます

靴職人による靴作りについてご紹介します。まずは相談に行く日時を決めます。その日までにどのような靴をお願いしたいのかイメージをしっかりと固めておきましょう。雑誌などの切り抜きなどを持参すると具体的なイメージが伝わりやすいです。まず最初に「採寸」を行います。採寸台に立ち、必要な箇所の採寸と足の状態などを見ていきます。時には写真を撮る場合もあります。採寸は靴下を履いた状態で行うので、靴下を履いていくか持参しましょう。次に「皮革、デザイン決め」を行います。ここで先ほどのお願いしたい靴のイメージやどういう場面で履くのかをしっかり伝えましょう。希望のデザインや素材を伝え、靴職人からのアドバイスも交えながら相談し決定します。

ラストと呼ばれる木型を作り靴を作っていきます

採寸とデザインが決まったら、ラストと呼ばれる木型を採寸のデータをもとに調整します。元々ある木型を修正する場合と、自分専用の木型を製作することもできます。次に完成した木型に靴の形の線を引き、型紙を作っていきます。立体の木型を平面に写すので皮革の伸びる方向を考え、そして釣り込み作業での皮革の引っ張りや伸びを考え、縫い目や繋ぎ目の位置、デザインのバランス全てを考えながら慎重に設計し、型紙を作ります。その型紙に合わせて皮革を裁断していきます。みみ折りやはり込みの部分をそれぞれ残し、各パーツに最適な部位を伸びの方向を考えて裁断します。その後、張り合わせた部分をミシンで縫製します。端からわずか1~2mmのところを幅をそろえて2本のミシンをかけるのは、熟練の技が必要です。木型に被せ、専用の道具でシワやダブ付きが出ないようつま先とかかと部分をシワをとりながら釣り込んでいきます。そして細かな微調整を行い、底付けし中敷や紐をつけて仕上げをします。

靴職人はお客さんの細かな要望に合わせながらも、足にピッタリと合う靴を作ります。その細やかな作業はまさに職人技です。経験を積んだ熟練の靴職人でも、満足する靴を作るため毎日が修行だとも聞きます。そんな靴職人が作る靴を大切に履いていきたいですね。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

関連する記事

古き良き時代の象徴?サドルシューズってどんな特徴があるの?

2色使いのコンビ靴を見たことは、ないでしょうか?材質や色合いが異なるものを組み合わせて、かけあわせたデザイン…

ももぷに / 4024 view

一足の靴を分け合うことが愛の印!?古代エジプトにおけるサンダルの存在とは?

現在世界中で多くの人に好まれている履物・サンダルのルーツは、古代オリエント世界にあるといわれています。

papilio / 1291 view

日本人はかかとを踏みつぶしやすい?靴における守るべきマナーについて

靴のかかとを踏み潰している方はいませんか?日本では靴の脱着が多く、靴のかかとが潰れている人が多いと言われてい…

kojihei / 3506 view

何気なく履いているデッキシューズ!その歴史を紐解いてみました

簡単に履けるデザインが特徴的なデッキシューズ。なんとなく履いている人も多いのではないでしょうか?ですが、その…

ももぷに / 1480 view

台湾では靴のプレゼントは失礼になる!?近いのにこんなに違う靴の習慣

わたしたち日本人にとって身近な東アジアだけど、靴に関する意外な習慣がいっぱい!旅行先で恥をかかないよう、ぜひ…

papilio / 1274 view

人類最古の靴は紀元前3500年!では靴下は一体いつからあったの?

靴はどのようにして生まれたものなのか、靴の原点学んでみませんか?

mayuripon / 924 view

光沢が最大の特徴のエナメルシューズ!エナメルはなぜ光沢があるの?

独特の光沢があるエナメル革のシューズ。でも、なぜエナメル革はこんなにも光沢があるのでしょう。エナメルシューズ…

pointow / 860 view

子ども靴専門店ができたのはいつ?子ども靴の歴史について掘り下げてみる

日本に革靴の文化がはいってきたのが明治時代と言われています。では子ども靴はいつから一般化したのでしょうか?子…

kirakira / 730 view

どんな場所でも履ける!驚きの耐久性を誇るブランド「キーン(KEEN)」がすごい!

足を守ることができるサンダルとして有名なブランド、キーン。その耐久性にはびっくりです!

mayuripon / 1295 view

3本線で有名なアディダス!アディダスの3本線はどうやって生まれたの?

アディダスは、アディダス女子、男子という言葉が生まれるほど愛されているブランドです!そのアディダスの特徴とい…

mayuripon / 2225 view

日本では靴で経済力や地位がわかると認識している文化がある

今回は靴などの小物をみて男性の経済力や地位を測っている方が特にどこに注目しているかなどをまとめていきます。

kutsukutsu / 1236 view

欧米人は足が長く、幅が細い人が多い!靴づくりにも反映されているの?

欧米人は足が長く、足の甲も細身中田が多いのが特徴です。当然、その点を意識してシューズ作りがされているわけです…

pointow / 1249 view

人類最古5500年前の靴のサイズは?履いていたのは誰?

普段何気なく履いている靴。その歴史はアルメニアの洞窟から始まりました。人類最古の靴は紀元前3500年前に発見…

mashroomcat / 1758 view

知られざる靴の歴史!洋式の靴は江戸時代から始まっていた?!

歴史を遡ると、日本の靴のイメージって草履ですよね。でも実は洋式の靴は江戸時代から始まっていました!本日は知ら…

mayulu / 2585 view

大人気シリーズ『相棒』英国ファッションを好む右京さんの靴はやっぱりこれだった

大人気の相棒シリーズ。主人公である杉下右京のイギリス通は有名です。何事にもこだわりを見せる右京さんですが、靴…

kirakira / 5754 view

関連するキーワード

kirakira

ファッション・コスメ・旅行が大好き。大人かわいい女子になりたい!